英語の世界共通テスト
TOEICとは英語に関する世界共通のテストです。
正式にはTest of English for International Communicationという言葉の略称になります。
英語が得意科目だ、という方は一度受けてみるのもよいでしょう。
高校・大学生のうちに得られる資格の一つで、社会に出た際「どの程度の英語スキルが身についているのか」という物差しに使えます。
主にコミュニケーションスキルについて点数化するため、グローバル企業での採用時に活用されます。
具体的な内容
TOEICは資格といっても明確な合否はありません。
その人が、どれくらいの英語に関するコミュニケーションスキルがあるのかを点数にして評価します。
そのため、学生の間に覚えた文法・英文和訳・和文英訳で判断するわけではなく、どれだけナチュラルに活用できるのかが重要となります。
点数は最低10点からはじまり、最大990点という幅が付けられています。
最近だと書籍以外でも、サイトやYouTubeでTOEICについてわかりやすく書かれています。
ほかの資格のように、年度ごとの評価基準の変化はなく、常に一定の評価基準とスコアを見比べながら能力を評価することが出来ます。
またTOEICは日本やアメリカだけではなく、世界150カ国以上で扱われる資格です。
国ごとにある解釈の違いに左右されず、純粋にコミュニケーション能力を測るために使われます。
どんな場所で活用できるか
海外など英語を標準語として用いる場所では、TOEICでの点数が大きく関係します。
契約に関する取引や、日常的に話す言葉など、話に支えずナチュラルな対応が出来ることが企業の求める人材と言えるでしょう。
近年では外資系企業が行う書類選考で、TOEICの点数を元に採用を考える会社も増えています。
より企業の幅を広げるためにも、世界に通用する語学が重要だと言えるでしょう。
IT企業などでもTOEICが活用される場合があります。
日本語だけではなく英語に関しても流暢に話すことが出来ることは、その分頭の回転が早まりやすいという事に繋がります。
常に新たな考えが必要なIT企業だからこそ、頭の回転の早さも大切です。
英語が苦手でも大丈夫か
TOEICは英語が苦手な方でも比較的受けやすい資格です。
その理由として、学校で学んだ英語だけではなく、英語に対する理解力が重要視されるからだと言えます。
もし今まで通知表の英語の欄が1や2だったとしても、TOEICの点数がそのまま影響されるわけではありません。
アメリカ人やイギリス人などのネイティブスピーカーは、TOEICで900点以上を取れると言われています。
しかし日本の英語教育は文法などを細かく説明するため、ネイティブスピーカーでも分からないことが多々あります。
英語の成績は必ずしもTOEICの成績に関係する訳ではありません。
大切なのは英語での会話をどうやって伝えるのか、仕組みや理解を深める力です。
海外ではTOEICはあまり参考にされない
TOEICの点数は、日本企業や外資系企業の日本支社では大いに参考にされますが、海外ではあまりポピュラーな資格ではありません。
そのためアメリカ留学などの際には、TOEICではない資格が別に必要となります。
アメリカの大学では通常であれば高等学校の成績証明書に加え、TOEFL(英語力試験)やSAT(学力テスト)のスコアの提出が求められ、これらのテストには特別な対策が必要です。特に、TOEFLにおいては、ライティングやスピーキング能力も問われることから、日本の一般的な高校生がいきなり受験して、米国大入学に必要なスコアを取ることはほぼ不可能と言えます。
このように実はTOEICだけでは英語力をアピールできません。TOEICは主にアジアで人気の資格であり、欧米ではあまり知名度がないためこのような形になるのです。
そのため高校生でアメリカ留学を行う場合や、大学院留学などを行う場合でも、TOEICよりもTOEFLやSATといった試験のスコアが最も重要となるのです。
そのためアメリカ留学をしたい、海外で働きたいと考えている場合は、TOEIC以外の資格についても調べてスコアを上げておくことをおすすめします。
必要な要素や点数、英語力は、行きたい留学先の大学や利用する留学システムによっても大きく違います。きちんと調べて無駄にならないように学習を進めましょう。
日本の外資系企業などに就職する場合には、TOEICによる英語の使いかたの再認識をしてみるのもよいでしょう。